- サルコペニアってなに?
- なるとどうなるの?
- なった時のイメージが出来ない
テレビでも取り上げられることがある
「サルコペニア」
それは「筋肉量の減少と筋力低下」
のことを言います
これを聞いて
- ただの筋力低下か
- 歳とれば誰でも低下するよ
- 落ちたからなに?
と思った人もいるかと思います
そこで考えを止めてしまうと危険です
原因は老化だけではありませんし
サルコペニアは骨折や寝たきりになる
リスクがあるからです
ここでは
- サルコペニアになる原因
- なった後はどうなるのか
- 予防策はあるのか
といったことをお話していきます
サルコペニアの定義
サルコペニアとは腕や足など
全身にある筋肉の量が減って
力が弱くなることを言います
具体的には
歩くのが遅くなったり
握力が弱くなり物を落とし易くなったり
ペットボトルの蓋が開けられなくなる
といったことが起こります
あなたもサルコペニア?
自分でサルコペニアか確認できる方法を
お伝えします
「指輪っかテスト」と言われるものです
なぜサルコペニアになるのか?
サルコペニアになる原因は
複数あると言われています
- 加齢によるもの
- 栄養不足によるもの
- 疾病(病気)によるもの
- 廃用(過度な安静)によるもの
以上のような原因がサルコペニアになる
原因とされています
加齢によるサルコペニア
加齢が原因であるものは
ある程度仕方がないですが
筋肉量の減少速度を落とすことは
可能です
加齢による急速な筋肉量の減少や
すぐに生活が変化するということは
ありません
少しずつ減少するので
気が付きづらいと思います
そのため気が付いたら
かなり筋力が落ちていた
なんてことはよくあります
栄養不足によるサルコペニア
これはただ食事をとっていないことや
食事量が減っていることで起こる
わけではありません
筋肉をつくるのに必要なタンパク質の
摂取量が減少することで
筋肉量が減少してしまうことがあります
他にもこのような原因があります
- タンパク質やビタミンの摂取不足
- 胃腸の調子が悪く消化吸収不足
疾病によるサルコペニア
疾病による栄養不足というのは
少し分かりづらいですね
内臓疾患が原因のものもあれば
炎症性疾患が原因のものもあります
肝臓を悪くしてサルコペニア?
肝臓が悪い人(肝硬変など)について
お話します
肝臓の働きとしてエネルギーを蓄える
という重要なものがあります
肝臓が悪い人はそれが十分に出来ません
そこで使われるのが
筋肉にあるBCAAというアミノ酸です
これは筋肉の材料になっています
肝臓で足りなくなったエネルギーを
筋肉にあるBCAAが補います
そうすると筋肉のBCAAが不足し
筋肉量の維持をすることができなくなり
筋肉量が減少してしまうのです
廃用によるサルコペニア
廃用とは過度な安静を
長時間続けることによって
活動性が低下することを言います
病気や手術などで
長期間寝たきりになるなどが
原因で起こることが多いです
風邪やインフルエンザで数日寝込み
治ったからいざ動こうとするけど
動きが悪かったり
力が入りづらかったりする感覚の
もう少しひどいものだと思って下さい
程度は個人差があり
1週間寝たきりになっても
歩ける人もいれば
車椅子生活になってしまう人もいます
そのバランスが悪くなった状態で
無理に歩いてしまい
転倒し骨折してしまうといった
2次的な障害につながることも多いです
どんな人がなりやすい?
- 運動習慣のない人
- インドア派の人
- 基礎疾患がある人
- 人との交流がない人
以上の人がサルコペニアになりやすいです
絶対なるのではなく
あくまでもなりやすい人です
基礎疾患がある人は重病になるリスクがあり
それ以外の人は
もともと活動量が少ない傾向にあります
日々訪問リハビリをしていて
サルコペニアの人とお話をしていると
ほとんどの方がどれかに当てはまります
なったらどうなる?
廃用によるサルコペニアで
お話しましたが
筋肉量が減ることで筋力が弱くなります
それによりバランスが悪くなり
転倒・骨折のリスクが高くなります
他にも
肺炎や糖尿病にもなりやすくなり
死亡率も高くなると言われています
サルコペニアの予防策
主に「運動」と「栄養バランス」が
サルコペニアを予防するのに重要です
「運動」による予防策
スクワットやかかと上げなどの
自重トレーニングが効果的ですが
ウォーキングやプールでの歩行といった
有酸素運動も効果的です
運動習慣がなく挫折しそうな人は
こまめに動くことから意識してみましょう
「栄養バランス」による予防策
ただ栄養をとればいいという
わけではありません
それでは過剰摂取による肥満になる
可能性がありかえって危険です
お茶漬けやパンのみといった
単品の食事ではバランスが悪く
筋肉を作るために必要な
良質なタンパク質がとれません
肉や魚、卵や大豆製品などの
良質なタンパク質を摂取することが大切です
- 肉や魚は片手の手のひらに乗るくらい
- 厚みも手のひらの厚みくらい
- 刺身であれば5-6切れ
- 卵なら一個
- 豆腐なら1/3丁
- 納豆なら1パック
あくまでも目安です
無理のない範囲で摂取していきましょう
まとめ
サルコペニアは高齢者の
約50%にみられます
夫婦どちらかがなるような
イメージですね
そうならないように
はやいうちから
適切な運動とバランスのとれた栄養を
意識して生活していきましょう
そうすることで
きっと素晴らしい老後を迎えられると
考えています